研究室では、医療における各種サービス(看護・保健・福祉を含む)の質を、ヘルスサービスリサーチ手法を用いて、包括的・科学的に評価・分析し、実証データに基づく学際的研究成果を通じて、サービスの質向上を図り、生活と調和した医療実現の一助となることを目指しています。
現在、教員18名(教授、客員教授・客員准教授、クロスアポイントメント准教授、助教)、ヒューマン・ケア科学専攻・パブリックヘルス学位プログラム(博士後期課程)学生8名、医学学位プログラム(博士後期課程)学生12名、公衆衛生学位プログラム(修士課程、MPH)学生5名、研究員(常勤、非常勤、客員)5名、研究生2名、秘書4名が所属している。医師、保健師、看護師、薬剤師、理学療法士、社会福祉士など、自らの専門資格や経験を活かしつつ、学際融合的な視点で、科学的に評価・分析し、その成果を国内外の学術論文に発展させることができる学生の育成を大切にしている。また、2017年7月より開設した「ヘルスサービス開発研究センター」は、医療から介護・福祉を一連のサービスとしてとらえ、実証データに基づく研究成果を通じて、生活と調和した質の高いサービス提供の実現を促進することを目的としている。研究成果をより社会に還元していくための、開かれた大学らしい日本で最初のHSRに特化したセンターである。
研究成果としては、2021年度116本以上の原著論文(多くが英文)を出版している。また、田宮教授を中心として「公衆衛生 2019年 9月号 特集 ヘルスサービスリサーチ サービスの効率と質の向上へ(医学書院)」や「ヘルスサービスリサーチ入門: 生活と調和した医療のために(東京大学出版会、2017年)」などを出版し、日本におけるヘルスサービスリサーチの教育・啓蒙活動を行っている。さらに、全国規模のビッグデータを扱う研究も実施しており、学類生(医学、看護)に対しても、様々なデータを利用して自身の関心にあわせた研究をすることを支援している。